Re: 今日の購入物 - グロ画像のはてな日記
今日読んだ本。
黒髪。
- 作者: 橋本純,神岡理
- 出版社/メーカー: エニックス
- 発売日: 2002/08
- メディア: 単行本
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私は殆どホラー物を読んだことがありません。
なので、ひょっとしたらホラーというジャンルに寄せていた期待というものが、大きすぎたのかもしれません。
えーと。そんなわけでこの黒髪ですが、思ったほど、というよりも、全く怖くありませんでした。
思わせぶりな書き方で恐怖の対象を曖昧にしているかと思えば、神の視点でそれを台無しにしていたり。
「実はそのとき彼女の後ろに黒い影が潜んでいたのだ」なんて文が頻出していたのですが、ひょっとすると映像作品を意識した描写だったのかもしれません。
が、私はここで白けてしまいました。個人的には失敗だと思います。
こういうシーンは映像作品だからショッキングで怖いわけで、文章で読まされても舞台裏を見せられているような気がして、本に入っていた気持ちが殺がれます。
肝となる霊能者たちも、自分達だけ分かった振りをして適当にそれっぽいことを言っているような、非常にチープな印象を受けました。
関係ないところから意気軒昂と乗り出した割には結局役立たずでしたし。
舞台は狭いのですがこういった捨てキャラが多いので、展開に閉塞感はありませんでした。良くも悪くも。
怨霊の恨みの根源と殺人方法が噛み合っていなかったりもして、ちぐはぐな印象の作品です。
序章は雰囲気が出ていて、これは面白い、掘り出し物だったかしら、なんて思ったのですが。
オチも、なんか取って付けたような……。
かなり辛口っていうか悪口・雑言の類いになってしまいますが、こういう感想になりました。