Re: エレクトロニック・ブックマーク - グロ画像のはてな日記

三冊目。
1984年。

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)

自分の誕生年がタイトルになってたから気になって買ってきたんだけど、気がついたら弟が先に読んでいたと言う曰く付きの本。
つーか私は読むのが遅すぎる。


弟は後ろの章ほどつまらないと言っていたけど、私は後ろの章ほど面白いと思った。
何もかもが破壊されて、なくなって、最後の希望までが砕かれて。死の間際にやっと信じられたのが偉大な兄弟への愛だというのは壮絶な皮肉。逆説的に、党を熱愛しているオブライエン達も死人であると立証していることにもなるから。
でも、兄弟同盟もゴールドスタインも存在なんかしておらず、結局ウィンストンは最初から狂っていたのだ。私はそうも考える。
ウィンストンが狂っていたからこそ、彼は党への生け贄に捧げられたのだ。日記帳を与えたり隠れ家を提供したり、兄弟同盟に勧誘したりといったこと。これらの罠は狂人ウィンストンを「党を熱愛する」殉教者に仕立てたかったからだ。


まだうまく反芻できてないから、あとでもう一度感想書くかもしれない。
つーかこれ感想じゃねえ。


ついでに。「私たちのプライバシーは大丈夫?」なんて的外れなキャッチコピーは誰が書いたの?
それは、主題とは成り得ないテーマだったような。