Re: エレクトロニック・ブックマーク - グロ画像のはてな日記

今日読んだ本、一冊目。
仮面ライダー響鬼

映像作品のノベライズやコミカライズには失望させられることが多いんだけど、これもそんなところがあった。
まず、擬音が多い。次に設定用語の詰め込みや単語の選択の拙さ。最後に戦闘描写。


擬音。これはこれ以上に言うべきことはない。
もうとにかく擬音が目につく。擬音だけで改行してる箇所もあったり。それだけでも萎える。


猛士などについての設定用語の詰め込みは、ある程度はしょうがない部分もあると思う。もうちょっとさり気なく挿入してくれたならモアベターだとは思ったけど、製作サイドからの要望もあったかもしれないし。
ただ、金・銀・飛車・角などの役職については、思い切ってばっさりカットしちゃった方がグッと読みやすかったんじゃないかな。
用語選別の拙さっていうのは、例えば音撃鼓を「ベルトのバックル」って書いたり、変身後の頭部を「仮面」と称したり。
確かにどちらも「仮面ライダー」としては普通の呼称だけど、「鬼」である響鬼には当てはまらない、と自分は思う。ベルトに見えるのは褌の一部だし、鬼の面はまぎれもない「響鬼の顔」であると。
なんかうまく伝えられないけど。信者臭い発言だとも気付いているけど。


戦闘描写の読みづらさ、理解しにくさは、擬音の多用や設定解説の頻出にも通じる問題点。とにかく擬音が多過ぎるせいで、現在どのような動作をしているのかさっぱり分からない。行動の合間合間に設定用語が出て来るのも難解さを助長。
結局は映像ありきなせいで、放送を見ていないと何やってんのか分からないという、ノベライズとしては致命的な弱点があった。


いいところは……うーん。挿絵がよく似ているところとか?
あと、DAの鳴き声が「ワウルッ、ワウルッ。ボワッ、ボワッ。キュイーッ、キュイーッ」ってのはうまく表現したなぁと思った。
僅かなオリジナル追加場面に価値を認められるかどうかに、この本の評価は左右される気がする。発売直後ならともかく、今あえてこれに手を出す必要はなかったかなぁ、というのが私の所感。