僕の弟がTu-Kaに見切りを付けてvodafoneにキャリア変更するまで・理論編

きっかけはツーカーの撤退。


我が家は父・母・弟がツーカーを使っていた。
なのでこのニュースを聞いた時にすぐ、弟はキャリア変更を決心したらしい。
彼が、「電話番号を変えず移行ができたau」ではなく「電話番号を変えなければキャリア変更できないvodafone」を選んだのには、もちろんいくつか理由がある。


ひとつに、音声定額の存在。
vodafoneLOVE定額は、vodafoneの任意の一回線を指定して、電話・SMSをし放題にするサービス。
弟は今、片道二時間かかる大学に通っている。また、高校時代から付き合っている恋人は今、残念ながら浪人生だ。
なかなか会える時間が取られないので、自然と電話やメールの回数が増える。LOVE定額は、彼らにとって必要不可欠な条件なのだ。


また、弟の友達は、その半数以上がvodafoneだそうな。
それも大きな理由の一つ。


LOVE定額の話が出たが、vodafoneの料金プランは、適切な物を選んだなら、かなり安い。
auは学割を使わないとプーみたいなプランしかない。
DoCoMoなんかは論外だ。そも、価格競争しようという意思すら見えない。
閑話休題。LOVE・家族・メール・デュアルパケットといった定額プラン。ハッピーパケットなどの割引サービス。それに基本パックと年割・ハッピーボーナスを組み合わせる豊富な料金プランがvodafoneの強みだ。


そして、vodafoneの機種には魅力がある、とも言っていた。
PDC時代からのvodafoneユーザには何かと不満の多いvodafone 3Gだが、その大半は3Gの統一UI(=PDC時代UIとの不一致)だろう。だが、その「不満」は、他キャリアからの移行組には障害となりえない。だって比較対象となる旧UIを知らないから。
そも、このUI問題には、実は両者の優劣は問題になっていない。PDCユーザが3GのUIを嫌っているのは、単に慣れの問題だ。
考えようによっては、統一UIを採用している3Gの方が「機種変後に操作に戸惑わない」という点で優れている、とも言える。


デザインの点でもvodafoneは素晴らしい。
auには玩具っぽいデザインが多いのに対し、vodafoneはシックで落ち着いた携帯がたくさんある。
DoCoMoのデザインにも惹かれる物が数点あったが、前述のとおり料金プランの問題でアウトオブ眼中。


まあ、身も蓋もない言い方をすれば、ツーカーと比べたらどのキャリアも魅力だろーけど。


以下、研究編に続く。

僕の弟がTu-Kaに見切りを付けてvodafoneにキャリア変更するまで・研究編

僕の契約エリアは東北。
でも、現在の僕は関西に住んでいるし、これから先、当分、東北に戻るつもりはない。
そして僕の副回線に入ろうとしている弟も、もちろん関西在住。
そこでまず、僕は契約エリアを関西に移そうと、vodafoneショップを訪れた。


だが、そこで僕は、ショップの店員にこう言われたのだ。
「エリアを変更すると、電話番号やメールアドレスなど、全部変わってしまうのですが……」
そうだ。考えてみれば当たり前の話。
vodafoneのメールアドレスは、地域によってドメインのサーバ名が異なる。例えば東北なら<example@h.vodafone.ne.jp>だし、関西なら<example@k.vodafone.ne.jp>となる(うろ覚え)。
また、これはvodafoneに限らないことだが、携帯電話は契約キャリア・契約地域ごとに番号が割り振られている。契約エリアを変更したら、これが有耶無耶になってしまうのだ。
11月に始まるナンバーポータビリティも実際は単なる電話転送サービスだそうだし、この原則は絶対なのだろう。多分。よく知らない。


閑話休題、取りあえずその場では、契約エリアは変更せずに帰宅した。
僕は、一人暮らしをしていた頃からの癖で、書籍の予約やレンタルビデオの会員カードなどには全て携帯の番号を使っている。当時、宅電を持っていなかったからだ。
また、携帯なら家人に気兼ねなく色々できるのもいい。もし、自宅の電話機に「もしもし予約された『もえたい〜萌える48手〜』がご用意できました」なんて電話が来たら、母は卒倒してしまうかもしれない。いや、今んとこ、そんな本を買う予定はないけれど。もう持ってるし。


また話が逸れた。
契約エリアの変更が事実上不可能となった僕は、次にvodafoneの直販オンラインショップに目を付けた。ここなら、簡単にエリア外副回線契約ができるんじゃないだろうか。
結論から言うと、イエスだった。だが、そこで契約することはしなかった。
高過ぎるのだ。
ショップなら数千円で購入できる機種が、そこでは軒並み1万円オーバー。僕も弟も万年金欠なのに、そんな金が出せよう筈もない。


行き詰まった僕らは、vodafoneにメールで問い合わせてみた。「契約エリア外で副回線の開設はできませんか?」
答えはすぐに帰ってきた。件のメールは以前のエントリで転載しているので詳細は割愛するが、その中で「可能です」との力強い返事を頂いた。


このメールを見た僕らは狂喜した。半ば、諦めていたところに、光明が見えた。
すぐさま僕らは互いのスケジュールをチェックし、木曜の午後にvodafoneショップの前で落ち合うことにした。


以下、実践編に続く。

僕の弟がTu-Kaに見切りを付けてvodafoneにキャリア変更するまで・実践編

2006-04-27

vodafoneショップで、店員さんに「エリア外契約」について確認する。と、「出来ない」と言われた。
メールで御社に問い合わせたときは「可能だ」との返答を頂いた、と告げると、本社に電話で確認しに行った。
件のメールを印刷しておけばよかった、と少し後悔する。


その後、店員さんが本社と確認をしたところによると、エリア外契約は以下の点が要点となる。

  • エリア外契約に使う書類はvodafone直営ショップにしか置いてないらしい
  • 主回線契約者が旧プランを使っている場合、現行のプランに変更しなければならないことがある

僕らが行ったのはフランチャイズ店だったので、直営店から必要書類を取り寄せるまで1〜2日かかると言われた。
翌日(金曜日)は弟にどうしても外せない予定があったので、土曜の昼に再び訪れる旨を伝えて辞した。

2006-04-29

昼、再びvodafoneショップ前で落ち合う僕たち。
ここでの副回線契約手続きは、通常の物と大差ないと思われるので、割愛する。


こうして弟は、vodafone 904Tのオーナーとなったのだ……となるのは、まだちょっと早くて。エリア外契約には存外手続きに時間が掛かるらしく、実際に904Tを渡せるのは17:00以降になる、とのことだった。
僕はその日、16:15開場17:00開演の「あずみRETURNS」を見に行く予定があったので、その場には立ち会っていない。


とまれ、こうして弟はvodafoneユーザになったのだ。
これからアドレスの転送や友達への連絡など細々した作業も残っているが、それでも弟は嬉しそうだった。
最近の彼は疲れ気味だったので、その笑顔だけでも「頑張ってよかった」と思えた。