こないだ見た夢の話

みんな大好きふたなりエントリ。
子どもが見たらクマソタケルに呪われる。

NGワード
TS、強姦、輪姦

 一人、更衣室に立ち尽くす菅野優樹は、青ざめてがたがた震えながら、掌中の「それ」をじっと見つめた。
 スタミナドリンク大の、ラベルのない小瓶――女体化ドラッグ。
 先週の中間考査で断トツ、もとい、断然ボトムの学年最下位。ただそれだけの理由で、こんなものを飲まねばならない理不尽。
 だが、優樹にはどうすることもできなかった。
「おい、菅野! まだ終わらんのか」
「はっ、はいっ!」
 更衣室の外で見張り役の生徒が声を荒げる。
「着替えが大変なら手伝うぞ」
 そう言って下卑た笑い声を上げる。まだ優樹が薬を飲んでいないと知ったら、彼は怒り狂って優樹を殴るだろう。
 仕方なく、もそもそと着替える。薬瓶の中身は最後の瞬間まで口にしたくない。
 ロッカーを開いて、衣装の入った紙袋を取り出す。
 純白のドレスを見つめて、深呼吸一回、優樹は詰襟のボタンに手を掛けた。一つボタンを外すごとに、男だった自分が消えていく気がした。
 そして優樹は一糸纏わぬ姿となった。
 ロッカー扉の姿見をぼんやり眺める。
 色白で毛の薄い自分には、なるほどこの白いドレスが似合うだろう。そう、他人事めいた感想を抱いた。
 紙袋を漁る。
 白いレースのストッキングに足を通し、ガーターベルトを留める。
 白くて小さな、恐らくシルクのショーツを穿く。
 頭からすっぽりスリップを被る。
 サイズが分からない為にブラは用意されていない。
 やたらとフリルの多いドレスの背中身頃のボタンを外し、スカートに脚を通し、袖に腕を通す。
 苦労して背中のボタンとホックを留める。
 再び鏡を見た。
「……ヘンタイ」
 鏡の向こうの自分に呟く。どうしようもなく勃起している自分が情けない。
 最後に残ったヘッドドレスを手に取ると、ぽろぽろと涙が零れた。これを着けたらクスリを飲まなきゃ。
 嗚咽しながらも、優樹はゆっくりとヘッドドレスを頭に架けた。


ここまで書いて力尽きた。