髪を切った僕への心ない言葉の暴力ども

「……兵隊?」
(以後、口を聞いてくれず)

「うわー」

両親

「馬鹿ね」
「馬鹿だ」

級友

おはよう!
「……え、あ、えなりくんか」


「どうしたん、それ」
やっちゃった。
「いや、『やっちゃった』のは見たら分かるけど、どないしたん?」
自分で、こう、バリカンで。
「自分で!? ……あーあ」
やっちゃった。
「やっちゃったなあ」


「なんでまた自分で?」
せっかくバリカン買ったし、使わないともったいないかなーって。
「そのりくつはおかしい」
やっちゃったー!
「暫くはその頭で我慢せい」


……やっちゃったー!
「うるさい」