ひぐらしをなかす兄弟

二週間前。


弟>兄さんはひぐらしの真相をどう考える?
俺>まぁ待て、目明かしが怖くて未だに読めない俺様が現状の知識で華麗に真相を解きあかしてやろう。
(……メール送信……)
弟>ふむふむ。
俺>つかお前の考えも聞かせれ。
弟>ふふふ、俺の推理を見て腰抜かせ。でも今日眠いからまた明日。


で、その腰抜かせる推理がさっき届いた。
えーと君の一日は336時間もあるのだね。
お兄ちゃん驚き。でも実際腰抜けた、完敗でございます。


他人の意見も聞くと自分の考えが纏まったりこんがらがったりして程よく熟成されますですよ。
同じもん読んでても全然違うこと考えんだなー、と思うと面白い。


「奴等の指を見てみろ! 全員が三本ないし四本指だ」
「そ、それがどうしたっていうんだキバヤシ
「まだ気がつかないのか? あの指は刃物で切り落とされりしたわけではないんだよ」
「た、確かに、あの指は先天的なもののように見えますね」
「ここで思い出してほしいことは、雛見沢がかつて鬼ヶ淵と呼ばれていたという故事だ。こいつをローマ字に変換するとONIGABUCHI。そして最後に作品タイトルであるHIGURASHINONAKUKORONIをつける。これからノイズと思われるBUCHIHIGURAHINNAUKROを取り除くと――」
「ONIGASOKONI……鬼がそこに!?」
「そう、雛見沢には鬼が住んでいるんだ」
「な、なんだってー!」
「だが、恐らく鬼というのは何かの暗喩だろう。鬼なんて非科学的なものがいるわけがないからな」
「どういうことですかキバヤシさん?」
「いいか、ここでもう一度彼らの指に注目するんだ。村民全員がこのような指である以上、これは何らかの要因で村に広がる奇形であると考えられる。村民全員が同じ奇形に……これは何かを思い出さないか?」
「――! H・P・ラブクラフトの『インスマウスの影』!」
「そう、つまり鬼とは旧支配者のことだったんだよ!」
「な、なんだってー!」
「これで圭一にだけ立ち絵がない*1ことにも説明がつく。彼はまだ雛見沢に棲む旧支配者の影響は受けておらず、我々と同じ五本指だったんだ」
「そ、それじゃあ!」
「ああ、地球はふんぐるい むぐるうなふ!」
「くするふ るるいえ うがふなぐる ふぐたん!」


唯一、僕ら兄弟で一致した推理(本当)。
これが推理と呼べる代物ならば。

*1:つまり目明かし編の圭ちゃんは既に邪神に魅入られているんだよ!ΣΩΩΩ や、俺まだ目明かし読んでないけど。